前回の「うまい棒ごっこ」からの流れで、大放飼場のメンバーの様子。
ひとり遊びを終えたロイ(オス9歳)がじっと見つめる先に、昼寝から目覚めたチロ(メス10歳)がいました。
ロイの「遊ばない?」視線を感じ取ったのか、尻尾フリフリ、嬉しそうにやってきたチロ。
最初は遠慮がちに顔をゴシゴシしていましたが、だんだんエスカレートしてきて
一緒にゴローン!
ここからだとどういう体勢かよく分かりませんが、お互いの身体をギュウギュウしているようです(笑)
続きは折り畳みます。他の2頭も出てきますよ〜
この2頭は今のところ、雌雄が違うということもあり、かつチロがロイをよく立てているおかげで、とても良好です。
上からむぎゅー!
繁殖期が終わったあとの春〜夏にかけての季節は、比較的和やかに戯れあう時間も多くなります。それでも、4頭とメンバーの減った大放飼場組では、なかなかこうしたシーンも見られなくなってしまいました。
和やかなムードはこの日ずっと続いていて、時間を置いた頃に全員が加わって、唐突にかけっこが始まりました。
丘の上を颯爽と駆けていくロト(右)。チロはいつも駆けっこにはあまり加わらないので、短い範囲を行き来していました。表情が楽しそう♪
ロトを満面の笑みで追いかけて行くロイ(笑)後ろ姿しか撮れませんでしたが、すごく楽しそうなのがわかります。
一周して戻ってきたときには、ロキもそこに加わっていたようでした。4頭になってから、こんな風に放飼場を目一杯駆け回って遊ぶ姿を見たのは、本当に久しぶり。
でもこうして全員ではしゃいでいる姿を見ても、3月あたりから続いているロトとロキの間のギクシャクした空気は、まだ氷解していなかったようです。この写真、ちょうど駆けっこが終わって丘にオス3頭が戻ってきたところなのですが、ロキがロイのもとへ先に到着すると、丘の下に出て来たロトは…
ロキ(右)がいるからか、そそくさと通り過ぎようとします。それをちょっと引き止めようとしているロイ(中央)。でもロトはそのまま通り過ぎていきました。ロトとしてはたぶん、最後はロイに挨拶して駆けっこ終わり、としたかった(ロイも同様)のだと思いますが…、ロキにも挨拶するのが嫌だったのかなあ。
しばらくしてロキの後ろに立ったロト(手前)ですが、2頭とも、背中合わせで少し緊張していたようでした。まだちょっとギクシャクしてるっぽい。
遊びの延長でも避けられてしまったロキは、淋しそうにロイに甘える姿が目立ちました。ロイもおそらく、2頭の仲を取り持とうと遊びに誘っていたように思います。
これはまた別の時間のロキ(左)とロイ。ロキは他個体に対してこんな行動はほぼ取らないので、よっぽどロトに避けられているのが堪えているようです。4月の観察をまとめると、ロキはロトと仲直りがしたいようで、彼に対してそういった態度や行動を(気ままに)とりますが、ロトのほうが時に受け入れたり、かというと無視したり拒否したりと、まだ含みがある対応をとっていました。一度気が合わなくなると、タイミングも逸するようです。
こんな状況の時は、どちらとも仲の良い上位に頼むのが一番。ロイがその役を引き受けたからこそ、ロトの態度が軟化してきたのもあるでしょう。4頭での平和で単調な生活が続くことにより、ロイが以前のような役割を見出だすようになってきたことが嬉しい。
でも、最終的には2頭の心次第。ロトの態度や性格を考えると、なかなか以前のような仲良しには戻れなさそうです。