今日ものんびり動物園

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お疲れさま、サーシャ

多摩動物公園のモウコノウマ、サーシャ(メス24歳)が7月7日に亡くなったそうです。
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彼女もまた、私が敬愛する多摩の長老のひとりでした。晩年は蹄葉炎を患い、長い間ずっと闘病してきました。
少しですが、亡くなるまでの写真を並べてみます。
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(2012年9月撮影)
ハーンが一歳を過ぎた頃から、あまり構わなくなったサーシャ。何となく蹄を気にするそぶりが写っていました。このときにはもう蹄葉炎に罹っていたのですね…。
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(2013年2月撮影)
日中会いにいくと、放飼場でひとり遊び回るハーンがいる一方で、サーシャはこうして獣舎の入り口でじっと立っている時間が多くなっていました。
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20歳を過ぎ、高齢での出産と子育てで疲れていたのもあったと思います。ときどきハーンが構って欲しそうに身体をぶつけますが、押されるまま、あまり反応しないときのほうが多かったです。
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(2013年6月撮影)
有り余るパワーを発散するあまり、サーシャに力一杯挑んでいたやんちゃ盛りのハーンですが、母親の元気がないのは分かっているのか、たまに気を使っている場面も見られました。サーシャの鬣がぽっかりとなくなってしまったのは、ハーンが遊び半分に齧ってしまったからではないかと(苦笑)

続きは折り畳みます。





13年夏の終わり頃、独り立ちの年齢に達していたハーンは、新しい獣舎へ引っ越していきました。
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(2013年9月撮影)
ひとりになったサーシャは、こうして獣舎内で休んでいたり
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(2013年11月撮影)
のんびりと草を食んでいたりと、老後をゆったりと過ごしているように見えました。この頃には本格的に足が悪くなって来たからか、立つ姿勢が前足を伸ばすような形になっていきした。
野生馬ということでトレーニングなどはできず、かといって麻酔をかけて削蹄するのは老体に負担がかかるということで、足が痛くて歩けなくなったサーシャの蹄は、ここからどんどん伸びていくことになりました。
まだ蹄が反り返る前の段階が一番動きにくそうで、この間は寝そべっていたり、じっと立っているところしか見られませんでした。
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(2014年11月撮影)
14年末頃には木靴のように蹄が反り返ってしまったサーシャですが、こちらのほうが動くにはバランスが良かったようです。砂浴び中〜
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いい表情を久しぶりに見られて、和んだ記憶があります。
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(2014年12月撮影)
蹄のバランスが良くなったおかげなのか、以前よりも色々なところに佇むサーシャが見られるようになりました。
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15年の初め頃にはこの掲示がかかっていました。ウマに詳しいzoo友さんによると、蹄葉炎はウマにとってとても辛い病気で、悪化すると安楽死の処置がとられるほど苦しい病気なのだそうです。
サーシャはこの病気と4年も戦って来たんですね…本当に本当に、良く頑張ったと思います。
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(2015年5月撮影)
15年に入ってから、こんなふうに外に藁を敷いてもらって、そこに横になっている姿ばかりが記録に残っています。このころから、左右の腰骨の当たりに褥瘡(床ずれ)が目立つようになりました。
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(2016年1月撮影)
それでも、毎回会いに行くたび、獣舎の入り口から少し離れた場所にある藁床まで、自ら移動できていることにホッとしていました。
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(2016年4月撮影)
久しぶりに立っている姿を見たサーシャ。いつもはこちらに顔を向けてくれることはありませんが、珍しく顔を上げてくれた瞬間でした。この日以降はこちらに背を向けて横になっている写真しかありません。私がサーシャの顔をまともに見られた最後の瞬間になりました。

7月7日の多摩動物公園の公式ツイッターでサーシャの訃報を知り、とても淋しく悲しい気持ちになったとともに、やっと苦しい病気から開放されたサーシャのことを思い、なんだか安堵するような気持ちもありました。サーシャのことが大好きだったレオが七夕の日に迎えに来たのも、なんだか素敵な巡り合わせのような気がします。

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サーシャがいなければ今の日本のモウコノウマたちはいませんし、ここまで繁栄できなかったでしょう。こんな可愛い仔馬たちを群れで見られるのは、サーシャがいたからこそです。偉大なる母に、心から感謝を…ありがとう。
もう、旧モウコノウマ舎に主がいないと思うと淋しいけれど…サーシャ、本当にお疲れさま。空の上でゆっくりと休んでくださいね。
by hana440 | 2016-07-12 23:42 | 多摩動物公園 | Comments(2)
Commented by kazz_amemori at 2016-07-13 20:50 x
記事を読んでじんわり来ております。
サーシャは、モウコノウマとしてだけでなく、動物園動物としての生きざまを見せてくれたのだと思います。
Commented by hana440 at 2016-07-14 12:14
>kazz_amemoriさん
コメントありがとうございます。
最後の子育てを終えて、老後はのんびりしてほしいと思っていただけに、晩年の姿を見ていると、頑張れとも言いにくくて心が痛みました。
最期まで、本当によく生きてくれたと思います。