秋口に入った頃から、段々とメス4頭(リロ、チロ、メロ、ミロ)の関係性が二つに割れるようになってきました。

今まであまりお伝えしてこなかった長女のミロ(9歳)を中心に、関係性を推察してみます。ネロがいなくなってから、予想通り、序列はミロが一番下に戻ってしまいました。

日に何度か見られるのが、チロ(右、8歳)からミロへの示威。やはりメスは時間が長くてしつこく、ちょっと陰険な感じ。

チロは今のところメスの中では2番目にいるのですが、ミロに対しての示威回数がとても多いのです。
さて、そうやってチロからミロへ仕掛けていると…

それを見ていたメス1位のリロ(6歳)が駆け寄ってきました。このままチロと一緒に、最下位のミロを威圧するのかなと思っていたら…

相手はチロ(左下)のほうでした。解放されて、ホッとした表情のミロ。

この時期はこうやって、上位のリロが、最下位のミロを助けるような行動が何度も観察されました。
続きは折り畳みます。4頭の関係と派閥は…

普段、あまりやり取りがないリロとミロですが、アルファ亡き後、リロはミロに対して滅多に示威行動をしなくなりました。仲が良いとは言えませんが、リロのほうは何かしら、ミロへ思うところがあるようです。形は違いますが、ときおりロキが見せるミロへの甘えと、同じような思いがあるのではないかと推察しています。

一方、チロのほうはメロ(右・6歳)と仲が良いので、彼女に対しては示威行動はほとんどしません。これは珍しくそれっぽい場面が撮れた一枚です。

ミロ(右)には頻繁に示威行動をするものの、巡回する時は大体、こんな感じで一緒にてくてくしているチロ。ミロも特に嫌がる様子はないのですが、一緒の時間が多いのがなんだか不思議です。

また最下位に戻ってしまったミロですが、あまりビクビクすることはなく、あっけらかんと今の立場を受け入れているように感じました。自分を威圧してくるチロや、それに加勢してくるロイはあまり好きになれないようですが、それ以外の兄弟たちとは序列の確認は見られず、関係が悪化している様子はありません。
室内では食後、兄弟がミロに「舐めて」と甘えることも増えてきました。甘えたい親がいない分、ミロにその代役を求めているようにも見えました。最下位でも居場所が許されていることは救いです。
メス個体のそれぞれの行動を見ていると、リロ・ミロ組、チロ・メロ組という派閥のようなものがうっすらと見え始めてきました。

その後、繁殖期が近づくに連れて、この派閥がオス個体にも影響してくるようになり、兄弟たちの思惑が真っ二つに分かれていきました。その様子はまた後日、記事にしていこうと思います。