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今日ものんびり動物園

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良いお年を 2013

色々ありましたが、今年も無事、動物観察とブログを続けることができました。
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ブログを読んでくださっている皆様に、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
今年は昨年よりも動物園へ足を運ぶ回数が多くなり、また遠征で訪れた園も増えて、動物たちとの幸せな時間をたくさん過ごすことのできた一年でした。
昨年に引き続き、ネットや遠征などで動物好きの皆さんと交流できたことも、大きな宝物です。大変お世話になり、ありがとうございました。どうぞ良いお年をお過ごしください。


長くなりますので、以下は興味のある方だけどうぞ〜



オオカミのことで今年を振り返ると、良いこともありましたが、ほとんど悲しいことばかりの一年間だったと思います。

年初には円山動物園のシンリンオオカミ・キナコさんが亡くなりました。亡くなった原因にはキナコとジェイの関係性だけでなく、本来動物を守るべき施設の構造に不十分な箇所があったことが浮き彫りになりました。私がオオカミに興味を抱いた原点でもある彼女が、人災とも言える出来事で亡くなってしまったのは、とても残念でなりません。

3月には、ずっと建設中だった多摩の新獣舎がやっと完成しました。多摩の群れが月初に引っ越し、展示中止になっている中、次男のロンがひっそりと亡くなっていました。亡くなった過程を知って少なからず救われたものの、やはり悲しいことに変わりはありません。もう一度、彼の笑顔を直に見たかった、会いたかったというのが正直な気持ちです。

4月下旬には多摩の新放飼場が公開になり、土や草のある広い放飼場で、元気なロボ一家に会えて嬉しかったなあ。前の放飼場に比べ、駆け回ったり、じゃれたり、レスリングをしたりする回数がグーンと増えたのも、嬉しい限りです。

5月には毎年恒例の東山浜松を訪問し、オオカミたちの元気な姿に会うことができました。特に東山のジャックは病気が治ったばかりと聞いて心配でしたが、元気そうで一安心。東山のzoo友さんのお話では、その後ジャックが群れ入りし、息子たちが反旗を翻すなど、東山の群れも様々な出来事があったそうで、現在は4つのグループに分かれている状態だそうです。来年また訪問した際に、どんな様子なのかじっくりと観察したいと思っています。

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多摩ではこのまま何事もなく、のびのびと行動する群れを観察できると思っていた矢先、モロ母ちゃんの骨肉腫が発現しました。ここから彼女が亡くなる8月までの期間は、闘病するモロをなんとか応援したい気持ちと、遠方でモロを心配する皆さんに今を伝えなければと、半ば意固地になりながら毎週通っていました。
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(5月中旬、ロボと一緒に写っていた最後の写真)6月中旬にあった「アジアの平原」のサポーターズデイで頂いた参加証の写真には、放飼場の丘にモロがひとりで佇んでいる姿が。まるでモロの形見のような気がして、大切に保管してあります。
担当さんから「骨肉腫」という病名を伺ったときは、暑い時期なのに膝が嗤ってしまうほど寒くなり、恐ろしくて震えが止まらなかったことを覚えています。モロの病状が毎週酷くなっていくのを目の当たりにし、それでも必死に生きようとするモロの生命の輝きを、自分なりに見届けたつもりです。悲しみはあまり癒えていませんが、モロがいなくなっても、ロボ一家が崩壊することなく現在まであること、引き続き群れを観察できることが支えにはなっています。

そしてモロが亡くなった悲しみが全く癒えないまま、9月初旬には羽村のオーク翁が亡くなりました。
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会いに行こうと思っていたちょうど前日に亡くなったことが、本当に後悔の念しかありません。正直、モロが亡くなったことよりも、思い出して只只悲しいのがオークの死です。いまでも。
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園のかたの献身的なケアを受けながら、天寿を全うして安らかに逝ったオークのことを想えば、幸せに大往生してくれたのだと分かってはいるのですけど…。おそらく、一対一で接することのできる個体で、しかも笑顔で寄ってきてくれる個体だったので余計に、彼に会えなくなったことの精神的なダメージが大きいのかなと。ショックが大きすぎて10月の「オークのお別れ会」にはとても行く気になれず、11月にやっとの思いで献花をしに行き、写真展を泣きながら見て、むしろ悲しみが増幅したまま帰ってきてしまいました。
それ以来、もう羽村には足が向きません。気になる動物もいますが、もうしばらくは羽村を訪れることはないと思います。

10月は初旬に関西遠征の予定で、四日間の一日をギリギリまでどうするか(とくしまか、みさき公園か)迷っていました。オークが亡くなったことが、とくしま動物園のシベリアオオカミ・コウゲツに会いに行く後押しをしてくれました。夏バテから回復して、元気そうなコウゲツに会うことができて、本当に行って良かったと思っています。彼が健在なうちに、また訪問したいです。
また、大阪の天王寺動物園では元気なチュウゴクオオカミたちに会え、しかも一緒に遊んでもらったりして、彼女たちと楽しい時間を過ごすことができたのが良い思い出です。

11月には旭山のシンリンオオカミ・チュプが亡くなりました。私は2年ほど前に訪問し、生後4ヶ月くらいのチュプにしか会えていませんが、とても美狼になりそうな、活発なオオカミっ仔でした。成長したチュプに会うことができず、非常に残念です。闘争で亡くなったとのこと、最近は群れの最下位になっていたようです。オオカミが闘争で死亡することは、野生だけでなく群れ飼育の園でも常にあり得るんだということを、改めて突きつけられました。
このことが発覚したあとに行われた多摩の解説では、シンリンとヨーロッパでは体格に差があるため、闘争で(攻撃のダメージという意味で)死亡するのはシンリンのほうがより高いかもしれないこと、多摩は闘争が酷いけれどロボやベータがしっかりしているので、なんとか死亡に繋がっていないというお話もありました。ですが、多摩の群れでもこういったことが起きる確率は決して低くはないわけで、今年の年初の様子を見ていると、年明けから始まると予想される、発情期のメスたちの闘争はより注視していく必要があります。
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モロが亡くなってもアルファの地位で健在のロボ父ちゃん。ネロのことも含め、年明け早々から正念場です。キツいだろうけど、頑張ってね。
私は来園者という立場なので何をすることもできませんが、引き続き、一家の行動をどしつこく観察していく所存です(笑)



個人的には、今年は某アニメ映画でオオカミを好きになったらしい頭の残念な人たちに、注意をしたにも関わらず、何回も写真を無断使用されたあげく、このブログに書いてある観察記録をさも自分が見てきたかのように盗用されるという、非常に不愉快かつ疲れる事案に振り回された一年でした。
他人の撮った写真や書いた文章の無断使用は、著作権法違反という犯罪です。絶対にやめてください。
観察日記をタイムリーにあげてないため、ロボ一家の総括はしません(苦笑)リアルタイムに記事をあげると、一部の知ったかぶりをしたい残念な人たちにネタを提供するだけなので当面控えます。
オオカミの記事が一番好評なのでとても心苦しいですが、どうぞご了承ください。
来年はこのような被害に遭わないことを切に願います。

by hana440 | 2013-12-31 19:11 | 多摩動物公園(オオカミ) | Comments(0)