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今日ものんびり動物園

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良いお年を 2020

今年も当ブログを訪れていただき、ありがとうございました。
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知見と癒しをもたらしてくれる動物たちと動物園水族館、そして常に彼らに寄り添っている園館の職員さんたちに、今年も心からの尊敬と感謝を申し上げます。今年は新型コロナウイルスのことで、どこの園館も大きな影響を受けました。ただの動物園好きの私には、訪問時に感染防止のエチケットを守ることと、微力ながらの支援しかできませんでしたが、これからもできる限りの応援をしていきたい、と改めて感じた一年でした。
今年は「国内のオオカミ一覧」のみ更新していたものの、何も記事に起こすことができず、訪れていただいた方々には大変申し訳なく思っています。観察日記と思い出だけがどんどん溜まっていきます(笑)
今年は仕事の都合で連休を取る暇が全くなく、また感染が怖くて都下から遠征に出る勇気もない、の二重苦で、休日は多摩とズーラシアへ行くことしかできませんでした。そんな中、全国のオオカミたちの変化は待ったなしで訪れ、会いにいかなかったことをものすごく後悔した一年となりました。


まずは今年の全国のオオカミたちの総括から。
1月には、前年の11月に円山から平川へ移動したシンリンオオカミのショウが、放飼場の馴致が終わって、ミナと一緒に展示されるようになりました。仲は順調そうな2頭、年初の繁殖期は特に進展はなかったようですが、来年から注目していきたいペアです。

3月には、下旬に那須どうぶつ王国にてホッキョクオオカミの公開が予定されていたものの、新型コロナウイルスの影響で個体の搬入が遅れ、延期となりました。この頃には放飼場も完成しており、公式のSNSでは放飼場の写真なども見ることができていました。

4月には緊急事態宣言が出された影響で、全国の園館で最長3ヶ月ほど休園に入るところも。オオカミを飼育している園は公立が多いので、会えなくなることが多かったようです。また、中国でペットの犬に感染が確認されたり、アメリカで動物園のトラが新型コロナウイルスに罹って発症したことなどがニュースになりました。人間から動物への感染・発症が確認されたことで、園館の職員さん方たちは、さらなるご苦労をされているのではないかと思います。

6月ごろから、休園していた園が再開し、対策が取られてほとんどの動物たちに普通に会えるようになりました。初夏に入るまでは特にオオカミ関連のトピックスはなかったように思います。

7月の中旬に、那須どうぶつ王国に待望のホッキョクオオカミが搬入されました。ドイツの動物園から、1歳で同胎の兄妹が2頭やってきたそうです。公式SNSでたくさんの写真が公開されています。当初は8月(夏休み中)の公開を目指していましたが、兄妹が環境に慣れていなかったため、9月に公開延期になりました。園によっては動物の都合を考えずに公開してしまうこともあるので、なすどのこの対応はとても嬉しかったです。
晴れて9月10日に、この兄妹は公開となりました。私はまだ会いに行っていないのですが、いつか行ってみたいなと思っています。

9月、ホッキョクオオカミ公開の嬉しいニュースがあった矢先に、悲しい訃報が続きました。
9月16日には、浜松市動物園のヨーロッパオオカミ、メイが悪性腫瘍のため死亡しました。
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このブログにも何度か書いていますが、毎年、ゴールデンウィークの前後に必ず会いに行っていました。今年は同じ時期に緊急事態宣言が出ていたこともあり、会いにいけずじまいだったことが何より残念でなりません。
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多摩のオオカミたちとはまた違った面差しの、とってもとっても可愛らしい個体でした。相方のナッツを亡くしてから、見違えるように表情が明るくなり、訪問を重ねるごとに新しい表情を見せてくれる彼女に会うのが、毎年の楽しみでもありました。他個体との共同生活より独りを好む様子だった点でも、オオカミとしてはずいぶんと個性のある、興味深い個体だったと思います。
昨年、年齢もあって身体の不調が多くなったと伺っていたので心配していましたが、担当の方々の心のこもった飼育の様子を公式ブログや地元の方のSNSなどで拝見していて、晩年のメイはきっと幸せだったろうなと思っています。
浜松は、オオカミの飼育は今後、どうするのかな…というのが唯一気になるところです。

メイの訃報を聞いたすぐ後には、東山動植物園のシンリンオオカミ、ジャックが亡くなりました。
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彼とはメイよりも付き合いが長くて、数えてみたら長男長女のMTJが生まれた年から会いに行っていたのでした。私が初めて見たシンリンオオカミ一家の大黒柱だったジャック。しょっちゅう権威の誇示をしていた多摩のロボ父ちゃんを見てきた私にとっては、「こんなにのーんびりしてても尊敬されるお父さんっているのね!」と驚いた個体でもありました(笑)
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新獣舎に移ってからは大病したり、息子たちに群を追われてしまったり、さらに大病が重なったり、旧獣舎でジャネットと一緒に暮らしたり…と色々ありましたが、何度も危機を乗り越える生命力の強さにも驚きました。
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何事にもマイペースで動じないジャックは、掴みどころがない感じがするのに存在感はものすごく大きくて不思議な個体だったなあと改めて感じています。ジャックにも、会いに行けなかったことが悲しくてなりません。
東山はティトとノゾミの2頭になってしまいました。その2頭ももう高齢ですし、今後どうしていくのか気になるところです。

10月にはまた大きな訃報が続きました。旭山動物園のシンリンオオカミ、ケンが亡くなりました。
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ここまで旭山の群れが確立されてきたのは、ケンがいたからこそです。数年前から足腰の悪い様子が見られていたので心配していましたが、とうとう…。最期まで本当に立派に役目を果たした、偉大な父オオカミでした。
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今年は多忙のせいで雪の旭山にもいけず、ケンとは昨年の冬に会ったのが最後になりました。喉をまっすぐに逸らせて遠吠えをする姿が印象的でした。
旭山の群れは世代交代を余儀なくされましたが、今のところワッカとノチウが上になって、なんとかいっているようです。ケンがいなくなったことで、オオカミの代表的な「群れ」(=父母とその子で形成される群れ)は、日本の動物園では見られなくなってしまいました。ケンが亡くなったことに加えて、オオカミの生態と行動を観察する楽しみが詰まった群れ展示が、日本ではもう見られなくなった、という事実がとても残念です。
旭山はしばらくは、残された4頭で展示を続ける気がするので、ここから巣立っていった子供たちが、それぞれで家族を作っていけたら…と願っています。

今年も大きな訃報の続いた一年でしたが、その中でホッキョクオオカミの導入と展示はとても明るいニュースになりました。今後は繁殖も目指していくとのことで、これからも期待が高まります。
多摩のオオカミたちの総括は折りたたみます。


みんな平和?に過ごせた一年
# by hana440 | 2020-12-31 22:50 | 多摩動物公園(オオカミ)

良いお年を2019

今年も当ブログにお付き合い頂き、ありがとうございました。
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いつも新鮮な発見を齎してくれる動物たち、彼らとともに毎日頑張ってくださっている園館の職員の方々、いつも楽しいお話をお聞かせくださるzoo友さんがた、SNSで繋がっている方々、今年も大変お世話になりました。ありがとうございました。「国内のオオカミ一覧」の記事以外、多摩の訃報のみで更新できなかったにもかかわらず、当ブログを訪れてくださった方々にも、厚くお礼申し上げます。

昨年と同じく仕事が多忙のため遠征にもなかなか行けない日々ですが、多摩のオオカミたちの変化を観察し、記録する時間は仕事の疲れを癒してくれています。今年に入って頭数が減り、年齢を重ねて毎日の行動も狭まる中でも、小さな発見や変化を見つけることが楽しいです。でも、その様子を記事にあげるのはいつになることやら…(笑)来年も細々と続けて行けたらいいな〜と小さな希望を持ちつつ、時間を見つけて更新していきたいと思います。
「国内のオオカミ一覧」は今後もこまめに更新して行きますので、データベースとしてご活用頂けますと幸いです。
また、多摩のオオカミたちの様子や遠征に行った際のレポなどはTwitterなどSNSに上げるようにしていますので、興味のある方は覗いて頂けますと嬉しいです。


今年の国内のオオカミについての総括は以下から。
ここ数年は毎年訃報が多いですが、今年も例に漏れず大きな訃報の続いた一年になりました。

1月には天王寺のチュウゴクオオカミ、明明(メス)が亡くなりました。ユジンに似てとても美しい狼でした。ずっとバックヤード暮らしだったのが展示が再開されるようになり、会いたいなと思っていた矢先でしたので残念です。

2月に入って、同じく天王寺の元元(オス)が亡くなりました。彼の死因は口内にできた腫瘍によるQOLの低下で、安楽死が選択されました。動物園でこうした理由(QOLの低下)で安楽死の発表がされたのは、数年前に旭山で老齢のユキヒョウ(ゴルビー)の事例があったとき以来だと思います。欧米では治療とともに選択肢として普通に入っている措置と聞きますが、日本では動物にこういった措置をとることに、(特に対外的に)まだまだ抵抗があります。元元のことはとても残念ですが、天王寺は勇気のある発表をしたなと思います。
また、平川動物公園のシンリンオオカミ・ロジックが肺腫瘍で亡くなりました。ロジックは18年に、ミナとの間に仔をもうけたばかり。父親として良く役目を果たしていたと聞いていたので、残念でなりません。ミナは息子のジンと2頭になってしまいました。

3月は群馬のシンリンオオカミ・ビートンが亡くなりました。群馬サファリの展示オオカミは2頭&2頭の4頭になってしまいました。
富山ファミリーパークでは、お見合いを経てシートンとノンノがやっと同居開始になりました。zoo友さんやSNSで情報を聞くと、ノンノのカカア天下になっているようですが(笑)、今後の展開がとても楽しみなペアです。

5月には大きな訃報の一つ目…。円山のシンリンオオカミ・ルークが急性リンパ球性白血病で急逝しました。
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円山のラブラブペアだったジェイとキナコの長男で、とても賢く愛らしい個体でした。弟たちの面倒を良く見、父親のジェイとも最後までうまくやっていたルーク。持病があり何かと心配事は尽きない個体でしたが、まさかこんなに急に亡くなってしまうとは…。
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円山は定期的に訪問していて、ルークの成長も少しずつですが見守ってきました。今年は2月に、雪のなかで元気に動き回るルークに会ってきました。もうこの可愛らしい姿に会えないのはとても悲しいです…。

8月には、大きな訃報の二つ目が…。富山市ファミリーパークのシンリンオオカミ・サスケが老衰で亡くなりました。
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これは18年に訪問した時のサスケ。とっても可愛い感じのおじいちゃんでしたが、孫のシートンにはちょっと厳しかったです(笑)彼は全国にいる富山系オオカミたちの父や祖父にあたり、いわば今の日本の動物園のシンリンオオカミのルーツとも言える存在。生きているうちにお会いできたことは光栄でした。でも、シートンとノンノがいる環境でもう一度、お目にかかりたかったです。

11月には、円山のショウが、鹿児島の平川動物公園へ婿入りすることになりました。前述しましたが、2月に相方のロジックを亡くしたミナとのペアリングを目指すとのこと。
ショウが来園する代わりに、息子のジンは群馬サファリへ移動することになりました。ちょっと早い独り立ちになりましたね。群馬サファリではバックヤード飼育のみで展示しない個体もいるため、これからジンに会えるようになるかは未知です。私は国内のオオカミの中で、ジンにだけまだ会っていないので、今後会える可能性が減ってしまって残念でなりません。群馬サファリの公式で色々と情報を出して頂けるのを心待ちにしています。

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ユウキが移動してルークが亡くなり、ショウも移動して…円山にはジェイ1頭だけになってしまいました。ショウが平川へ行って繁殖することは到津〜円山の血統が続いて行くことになり、とても喜ばしいことだと思っています。でも…、今回の移動によって、円山の「オオカミの飼育終了」への時間がより短くなってしまったわけで、私個人としてはとても複雑な気持ちがあります。
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円山は北海道にあるという時点で既に、国内で最もオオカミ飼育に適していると言っても過言ではありません。また、近代までエゾオオカミが生息していたという教育的な意味合いでも、オオカミを展示普及することに意義がある土地だと思っています。
バックヤードは改良の余地があるものの、展示場の環境もかなり良いところなのに、飼育をやめてしまうのが本当に勿体ないです。方針転換…して欲しいなと願って止みません。
せめて、円山のオオカミ舎を思い出にしてくださる方が、これからも増えますように。
ジェイ、どうか元気で長生きしてね…!

こうして振り返ってみると、今年は私にとって大きな存在だったオオカミの訃報が多い年でした…。その中で、富山や、今後平川で新しいペアができることが、一筋の光明です。将来、いいお知らせがあることを期待したいと思います。

多摩のオオカミの総括は折り畳みます。



悲しみが続く中、変化もあった
# by hana440 | 2019-12-31 23:53 | 多摩動物公園(オオカミ)