昨年2017年の今日、小放飼場に出ていたリロ(メス9歳)の写真を多めに撮っていたので、記録がてら並べてみました。
もうすっかり初夏の陽気になるおかげか、オオカミの放飼場は新緑でいっぱい!草の陰から姿を現したリロ。
色んなニオイがするのでしょう、鼻をクンクンさせながら、楽しそうに散策していました。
散策の合間に、よく水場にやってきます。糖尿病の影響か、彼女は一日の間にたくさんの水を飲みます。
小放飼場の水場は、オオカミを間近で見られるのが利点です。イヌ科の動物は、水を舌で掬って飲むのではなく、舌で水柱を立てて口に入れて飲むのですが、その様子もじっくりと観察することができますよ〜
お水を飲み終わったら、近くに座ってカイカイ…春〜初夏にかけての時季はオオカミの換毛期でもあるので、こんなふうに身体を掻くと毛が舞っているのが見えます(笑)
色んなリロの表情は続きから。
繁殖期が終わる頃になると、戯れ合いがよく見られるようになりますが、この日のリロとネロ(オス9歳)も、茂みの中で戯れ合っていました。いかんせん、新緑が邪魔して何をしてるのかわかりません〜(笑)小放飼場は冬になるまでは、こんな写真ばっかりですw
戯れ合いが終わって出てきたリロ、どことなく楽しそうな横顔をしていました。かわいいなあ
彼女が糖尿病を患ってから、17年で3年目。この写真の当時は9歳です。両目は既に失明していて、音やニオイを頼りに行動していますが、彼女の動きを見ていると目が悪いようには見えません。ときどき人の気配を察して見つめてくることもあり、「本当に見えてないの?」って思ってしまうほど。岩山の上にも躊躇することなく、スイスイと登って行きます。小放飼場には失明してから初めて入ったはずなのに、構造はすっかり頭に入っているようです。すごいなあ。昔から活発なお転婆さんだったリロ。その体力も身体能力も、闘病に一役買っているのかもしれません。
リロが失明したことで何か支障があるとすれば、人間から見ると目に表情がないので、昔よりも彼女の感情が読み取りにくいかな、と言った程度です。きっと同居しているネロは、さほど問題に思っていないでしょうね。
また一つ、季節を乗り越えてくれたことに安堵しながら、これからも穏やかに楽しく、リロらしく過ごしてほしいと願う昨年の5月6日でした。
今年18年の4月27日、無事に10歳を迎えたリロ。発症以来、身体は年々小さく細くなっていますが、昨年の今日と同じく、いつも通りに放飼場で過ごし、食欲も旺盛です。誰が見ても病気だなと分かる姿になっているのが、この記事の写真と違うところでしょうか。やはり少しずつ進行しているようです。闘病4年目、食事療法だけで過ごしているのに驚異的な生命力だと思います。放飼場や室内で会える時間がこれからも続きますようにと願い、少しでも苦しまないようにと応援するばかりです。これから暑くなりますが、無事に乗り越えてほしい。頑張れ、リロ!
※彼女の病気に関しては、こちらの文末をご参照ください。病気の個体のことを記事にすると、どうしても園や担当を批判する人が出てくるので、リロのことを出すのは控えていました。でも、心配しているかたも多いことや、園側は特に秘密にしているわけではないそうなので、今後は興味深い行動や写真があれば、彼女(とネロ)の様子も記事にしたいと思います。