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ミロ、波瀾万丈の狼生 3(2013・新獣舎時代〜2014年)

前々回から、ミロのオオカミ生を振り返る記事の続きです。
2013年の4月下旬に、待望の新獣舎が「アジアの平原」エリアとして公開になりました。ロボ一家は全頭が、今までの倍以上の広さがある大放飼場に展示されることになります。

引っ越し前、まだ繁殖期が終わっていないまま、弱いオメガの状態で移動を経験することになったミロ。4月中旬に放飼練習を開始するまでは、家族とともに、狭い獣舎の中で過ごしていました。
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(以下2013年撮影)
おそらくまた激しい闘争があったのでしょう。新放飼場で出会ったミロの姿は、無事だった左耳が折れ、再び頭部を怪我した痛々しい状態でした。新しい放飼場を満喫する家族を尻目に、ほとんどの時間をトンネルの中で過ごしていました。繁殖期が完全に終わる初夏までは、こうしてトンネルを中心にした生活をしていたと思います。
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初夏になると頭の怪我も回復し、徐々に外で過ごす姿が見られるようになりました。
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家族みんなでパトロール。ミロは後ろのほうに加わっています。
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笑顔の写真もたくさん撮れていて、選ぶのが大変でした(笑)

長くなります。続きは折り畳みます。





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開放的で新しい放飼場は、引っ越した当初は群れのギスギスした関係を緩和してくれました。今まで滅多に兄妹と遊ぶことのなかったミロも、ごくまれに弟妹と戯れ合い、駆けっこをする様子が見られました。
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13年の秋頃からは一時、オメガから脱した(参照記事)こともあり、上位オスからの風当たりが弱かったので、ミロにとっては過ごしやすかったと思います。
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13年末頃には、頭の傷は綺麗な冬毛で覆われました。

13〜14年冬の繁殖期は、上述したようにオメガではなかったため、上位のメス個体からの序列確認などはあったものの、特に重い怪我を負うことなく過ごすことができました。
14年の2月には大雪が降りました。
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(以下2014年撮影)
この時期は繁殖期の直中だったこともあり、ミロが雪で遊ぶ姿はみられませんでしたが、シュートが開いてみんなが尻込みしている中、先頭を切って大雪のなかを進む姿が残っていました。顔がちょっと楽しそう。
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オメガだったネロが隔離になったあとも立場が急降下することはなく、また、上位のマロが隔離になって怖い個体がいなくなったおかげで、冬までは普通に上位組とも過ごしていました
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ただ順位はあくまでもメスの一番下。オスの最下位・セロとともに、どちらが全体のオメガなのか曖昧な状態が続きました。おそらくアルファ個体がいなかったのもあると考えられます。このときは昔のように雌雄で分かれての序列闘争に戻っていました。自然と、最下位同士は同じ場所で隠れることが多くなり、この頃からミロはセロと一緒に行動する時間が増えていきました。
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それでもまだ、遠吠えにもしっかり加わっていたミロです。嬉しそうな表情ですね。

14年は弟妹たちが積極的にミロに甘える姿が多く見られた年でもありました。以下は弟妹たちとの交流の様子を並べてみました。
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中央がミロ。ロトが寝転がったまま挨拶しているところ。獣舎では、上位のオス個体が突然ミロの前に背を向けて横たわり、「ミロ姉、舐めて」と甘えにいく姿が良く見られました。特に嫌がることなく毛繕いをしてあげていたミロの姿に、子育てを手伝った姉個体らしい慈愛を感じました。
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ロキは相変わらずグイグイ甘えてました(笑)
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メロにも優しい表情をしています。外で交流していたのは、主にミロを威圧しない個体ばかりでした。
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セロは両親に甘えるようにグイグイスリスリしていました。後ろでセロと仲良しのリロもすり寄ります。ちょっと珍しい一枚になりました。
13年夏に母モロ、14年2月に父ロボと群れのアルファが立て続けに亡くなった影響で家族全体の精神的な支柱がなくなり、同じく弟妹たちを育てたミロが、一時的に甘える対象になっていたのかなと推察しています。このような場面では序列にこだわらない個体も多かったようです。

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14年の冬の繁殖期に突入した頃から、段々とメス同士の序列闘争が激しくなって来て、メス最下位だったミロは再びオメガに転落しました。特にチロからの風当たりが強くなり、それに加えてオス上位のロイもミロを攻めるようになりました。

15年にかけての繁殖期は群れの変動が激しくなり、ミロもその影響を大きく受けることになります。
最期までの2年の様子は、次の記事に続きます。
by hana440 | 2016-12-31 14:13 | 多摩動物公園(オオカミ) | Comments(0)