2023年11月時点での、国内の動物園で飼育されているオオカミの一覧です。血縁が分かるように、亡くなった個体も記述してあります。移動の関係で、現在飼育している園と、所属(籍を置いている)園と両方に記載のある個体がいます。
・シンリンオオカミ
父母
ケン♂(2007年カナダ生、20年10月没)、
マース♀(2008年生、21年5月没)2011年生
レラ♀、
ヌプリ♂
★、
チュプ♀(13年11月没)2012年生
[移動]ノンノ♀
★(17年11月富山へ)、
カント♀(16年12月没)2014年生
ワッカ♀、[移動]
ミナ♀★★(16年4月平川へ、22年12月没)2015年生
ノチウ♂、
[移動]フミ♀(17年10月富山へ、同11月没)その他個体 アオイ♀★(2008年カナダ生)
★新ペア ヌプリ♂(2011年生)、アオイ♀(2008年カナダ生)
備考:展示個体はレラ、ワッカ、ノチウの3個体。ヌプリ・アオイのペアは非展示施設で飼育されている。通常のオオカミガイドと、不定期でヌプリとアオイに関するガイドがある。どちらも開催されるかは当日の朝の掲示や公式SNS発表を参照のこと。
過去の飼育個体:クリス(改名前ハチ)♀(大森山から。2004年カナダ生、09年没)、メリー♀(2007年カナダ生、富山へ移動後17年5月没)
富山の故メリー♀とケンは同胎。ケン・メリー兄妹、マースともに出身園は不明。
東山から来たアオイは、国内のどの個体とも血縁がない。
16年1月、ヌプリ・カント・ミナを群れから隔離、バックヤードで別飼育へ。4月、ミナを平川へ移動。12月、カントが子宮蓄膿症で死亡。
17年10月、フミを富山市ファミリーパークへ移動したが、その後死亡。
18年6月、東山動植物園からアオイが来園、ヌプリとペアリング。非公開施設での飼育のため、見ることはできない。
18年11月、ノンノを富山ファミリーパークへ移動。12日に隔離、14日に搬出、15日朝着の短期スケジュールだった。
20年10月10日、ケンが老衰による多臓器不全で死亡(
公式発表)。10月2日に異変があり、群れから隔離して治療を受けていた。
21年初春ごろ、アオイが子宮蓄膿症で手術(17日間入院隔離)、その後再びヌプリと同居。
21年5月25日、マースが老衰による心不全で死亡(
公式発表)。展示場で子供たちに看取られての最期となった。マースの死亡により、オオカミの基本的な「親とその子で形成される群れ」の展示は、国内でゼロになっていた(〜22年6月23日までの約1年間。平川で仔が産まれたため)。
22年12月28日、平川へ移動したミナが急性胃拡張で死亡。
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円山動物園 北海道札幌市
→公式HP ※22年12月に展示再開!
父母
ジェイ♂(2005年富山生、22年5月没)、キナコ♀(2000年到津生、13年1月没)2010年生
ルーク♂(19年5月没)2011年生
[移動]ショウ♂
★(19年11月平川へ)、
ユウキ♂
(15年12月とくしまへ)
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孫 カエデ♀(22年平川生)、ジュリ♀(22年平川生)
備考:現在は平川生まれの姉妹、カエデとジュリを2頭一緒に展示している。2頭は22年5月に死亡したジェイの孫娘にあたる。
園の再生計画により、シンリンオオカミは飼育断念種に入っているが、円山籍のショウの仔が返納されたため、しばらくはオオカミの展示が継続される。再生計画が見直されない限りは、今後の繁殖などはなさそう。
22年に死亡したジェイは、「富山系」生まれの6頭兄弟のうちの1頭(同胎は♂シン・ジャック、♀サクラ・キララ・キュー)。
13年1月8日、母親のキナコが闘争により死亡。
15年12月10日、ユウキがとくしま動物園へ移動。
19年5月8日に、長男のルークが重度の貧血と強い腎障害により死亡。
解剖所見が公式HPに載っている。
同年11月6日、ショウが平川動物公園へ移動。平川での繁殖を目指す。
21年3月22日、ジェイの後肢のふらつきなどが見られたため療養開始。
その後回復し、展示公開されるようになったが、脊椎の不調は再発が多いため、経過観察しながらの展示になるとのこと。
22年3月16日、ジェイの後肢のふらつき・眼振が見られたため公開中止。公式HP・SNSで病状の報告あり。
同年4月11日、ジェイが起立不能になり、バックヤードに移し療養。
同年4月25日(ジェイ17歳の誕生日)公式Twitterにて療養中の動画公開。
同年5月3日、午前8時ごろ死亡を確認(
公式発表)。
同年8月14日に行われた旭山動物園との合同インスタライブ内にて、園長がシンリンオオカミの飼育継続に言及した。
同年12月12日、平川動物公園(鹿児島)からカエデとジュリが来園。
同年12月15日から、カエデとジュリの展示を開始。約9ヶ月ぶりにシンリンオオカミの展示が再開された。
※22年6月5日でシンリンオオカミは展示終了、現在はホッキョクオオカミを展示中
ペア シン♂(2005年富山生、22年8月7日没)、ジュディー♀(2006年海外生)
備考:シンとジュディーをペアで展示していた。
老齢個体であるシンとジュディーは、6月5日をもって展示を引退した。その後8月にシンは死亡。
ジュディーはツキノワグマ舎奥の「森のびょういん」中央の部屋にいるので、扉が解放されていれば姿を見ることができる。
シンとジュディーの引退後は、ホッキョクオオカミを展示している。→ホッキョクオオカミ欄(このページの下部)へ
過去の飼育個体:ミッドナイト♂(1996年海外生、2012年没)、ハチ(改名クリス)♀(2004年カナダ生、旭山へ移動後09年没)、キララ♀(2005年富山生、群馬へ移動後18年2月没)
ジュディーは群馬から来園したが、もともとの出自は不明(海外(カナダ?)からと思われる)。平川にいた故サン♀と同胎姉妹。
シンは「富山系」6頭兄弟のうちの1頭(同胎は♂ジェイ・ジャック、♀サクラ・キララ・キュー)。
21年5月4日、シンの左前足肘にしこりを確認。
同年7月〜9月、シンが体調管理のため非展示になることも。
同年10月2日、シンの左前足の腫瘍を摘出手術。
22年5月11日、公式サイト・SNSにてシンとジュディーの隠居が発表された。後日何かの発表がなされるとも(
公式発表)。
同年5月31日、各紙にてシンとジュディーの引退と、4月にホッキョクオオカミ3頭が来園していることが報道された。
同年6月4日、シンとジュディーの引退セレモニー(歴代飼育員のトークショー、特別どうぶつ解説)が行われた。
その後、しばらく展示場で姿が見られていたが、6月14日に移動が完了した。
同年8月7日、シンが老衰により死亡(
公式発表)。7月下旬から起立不能になっていたそう。
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群馬サファリパーク 群馬県富岡市
→公式HP
父母
ゼットン♂(2007年アメリカ生、18年1月没)、
キュー♀(2005年富山生、16年5月没)2009年生 ワトソン♂(13年頃没)、ビートン♂(19年3月没)、エフィー♀(23年1月没)
2010年生 ベクトル♂、ターボ♂、フィリップ♂
[移動]ヨットン♂・マッハ♂(共に東京動物専門学校へ)、
ロジック♂★(平川へ、19年2月没)、シートン♂★(17年12月富山へ、23年4月没)
伯母 サクラ♀(2005年富山生、22年12月没)、キララ♀(2005年富山生、18年2月没)
孫 ジン♂(2018年平川生、23年8月没)
備考:ウォークインサファリの駐車場に隣接する「オオカミ繁殖センター」で展示されている。
現在は分散展示。ターボとフィリップの♂2頭、ベクトル単独で展示されている。
キュー、サクラ、キララは富山生まれの6頭兄妹(同胎♂がジェイ、ジャック、シン)。
19年11月に来園したジンはロジックと旭山のミナの息子で、ゼットンとキューペアの孫にあたる。
16年5月16日に子供たちの母親であるキューが腎不全で死亡。
17年12月にシートンが富山市ファミリーパークへ移動。
18年1月12日に父親のゼットンが死亡(詳細不明)。
同年2月14日にキララが死亡(詳細不明)。
18年ごろからベクトルとサクラ(甥と叔母の関係)を同居(ペア?)していたが、22年には同居を解消している。
19年2月27日、平川へ移動したロジックが肺腫瘍で死亡。
同年3月11日、09年生まれのビートンが死亡(死因発表なし)。以前から具合が悪かった様子。
同年11月12日、平川動物公園からジンが来園。
22年12月1日、サクラが老衰のため死亡(
公式ツイート)。サクラの死亡により、富山生まれの6兄弟は全頭亡くなった事になる。
23年1月31日、09年生まれのエフィーが死亡(
公式ツイート)。過去に闘争により怪我を負って以来、晩年まで展示されることはなかった。
同年4月16日、富山へ移動したシートンが腹膜炎により死亡。
同年8月20日、ジンが死亡(死因は公表なし)。ジンの死亡により、群馬サファリ系の今後の血統継続は困難になった。
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富山市ファミリーパーク 富山県富山市
→公式HP
ペア シートン♂(2010年群馬生、23年4月没)、ノンノ♀(2012年旭山生)
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甥 ゼン♂(22年平川生)
備考:現在、旭山生まれのノンノを単独展示。放飼場馴致のためにゼンを単独展示していることもあるが、正式に公開はしていない。今後はノンノとゼンを同居させる予定。
23年10月に平川から移動してきたゼンはノンノの甥にあたる。将来的には新規のメス個体を導入して、ゼンと繁殖を目指すそう。
過去の飼育個体:サスケ♂(2003年生、19年8月没)、ナナ♀(2000年生、10年2月没)、メリー♀(2007年カナダ生、17年5月没)、フミ♀(2015年旭山生、17年11月没)
富山系と言われるシンリンオオカミのルーツ、サスケとナナが飼育されていた。このペアは、ジェイ・ジャック・シン♂、キュー・サクラ・キララ♀の計6頭の子供をもうけている。現在の全国のシンリンオオカミのルーツ。
メリーは旭山のケン♂と同胎で、旭山から10年末に富山へ来園。サスケの後妻。
17年5月11日にメリーが左前肢の悪性腫瘍で死亡、肺や脾臓にも転移があった。
同年10月に旭山からBLでフミが来園したが、公開前の11月13日に全身性の感染症で死亡。
同年12月、群馬サファリパークからシートンが来園、18年1月から展示開始。
18年11月、旭山からBLでノンノが来園。
19年3月から、シートンとノンノの同居開始。
同年8月10日、サスケが老衰のため死亡。晩年は腰が悪くなり、室内での飼育だった。
23年4月16日、シートンが腹膜炎により死亡(
公式発表)。
同年10月16日、平川からゼンが来園。移動の発表と同時に、今後の新規繁殖計画があることも公表された(
公式発表)。
東山動植物園 愛知県名古屋市
→公式HP
父母
ジャック♂(2005年富山生、20年9月没)、ソニア♀(2008年カナダ St-Édouard生、17年3月没)2010年生
ティト♂(21年11月没)、
ジャネット♀(18年3月没) 、[移動]
マイケル♂
(18年3月神戸どうぶつ王国へ)2011年生 ノゾミ♀、[移動]ヒカル♂、ゲンキ♂(18年3月神戸どうぶつ王国へ)
その他個体 [移動]アオイ♀★(2008年カナダ生、18年6月旭山へ)
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★新ペア ティム♂(21年4月26日カナダ Zoo de Falardeau生)、リン♀(21年5月14日カナダ Zoo de Falardeau生)
備考:北園・北米エリアで展示されている。23年5月から、ノゾミ単独、ティムとリンをペアで展示。運動場は日によって交代している。今後はティムとリンで繁殖を目指すとのこと。
カナダから来園したティムとリンは、「シンリンオオカミ」として展示するには疑問の残る個体です。ティムのように鼻がピンク&瞳が薄い青のオオカミは、世界でほぼ存しません。イヌ成分が多いことに加え、亜種間交雑の可能性もあり。出身園であるZoo de Falardeauは個人経営のふれあい動物園で、北米の動物園協会などに加わっていない、正規の血統の管理外にある動物園だということも明記しておきます。
※「世界のメダカ館」の斜め向かいにあった旧獣舎は建設計画により取り壊され、23年に南米の動物エリアとしてジャガー舎が新設されている。
旭山へ移動し、ヌプリとペアになっているアオイは、国内のどのシンリンとも血縁がない。
11年3月11日に産まれた3兄妹は、「元気が光るように、望みを込めて」という震災復興への願いを込めた名付けになった。
17年3月22日に母親のソニアが死亡。16年末に乳腺腫瘍の切除手術を受け治療していた。
18年3月4日にジャネットが子宮穿孔を伴う腹膜炎で死亡。
18年3月5日に兄弟群れだったマイケル・ヒカル・ゲンキの3頭が神戸どうぶつ王国に移動。
18年6月にアオイがBLで旭山へ移動し、オオカミは新獣舎のみでの展示になった。
20年9月19日にジャックが多臓器不全で死亡(
公式発表)。
21年11月22日にティトが死亡、死因は調査中(
公式発表)。18年3月に膀胱結石の手術を受けていた。20年からたびたび体調不良で展示されていないことがあり、亡くなる1週間ほど前から展示を見合わせていた。
22年7月25日、カナダのZoo de Falardeauから2頭の白いシンリンオオカミが来園したと発表(
公式発表)。翌26日から公開。
23年5月上旬ごろから、ティムとリンの同居展示を開始。
同年8月中旬、ノゾミに皮膚の病変があり、手術・治療のため展示中止に。その後、療養を経て10月中旬に展示を再開。
備考:2018年3月17日オープンの新エリア、「ロッキーバレー 〜北アメリカの動物たち〜」で飼育展示開始。
マイケル・ヒカル・ゲンキは東山動植物園生まれの3兄弟。
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とくしま動物園 徳島県徳島市
→公式HP
ユウキ♂
(2011年円山生)備考:ユウキは15年12月に円山動物園から移動。
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平川動物公園 鹿児島県鹿児島市
→公式HP
(過去のペアと飼育個体)
父母
ロジック♂(2010年群馬生・19年2月没)、
ミナ♀(14年旭山生、22年12月没)2018年生 [移動]ジン♂(19年11月群馬へ、23年8月没)、ケイ♂(18年11月没)、テン♀(18年7月没)、アイ♀(18年7月没)
過去飼育個体 サン♀(2006年生、15年12月没)
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★父母 ショウ♂(2011年円山生)、ミナ♀(14年旭山生、22年12月没)
2022年生 ヨモギ♀、シズク♀、[移動]カエデ♀、ジュリ♀(22年12月円山へ)、ゼン♂(23年10月富山へ)
備考:23年1月から、父親のショウと仔3頭を一家で展示している。
15年12月にサンが腸捻転で死亡。サンは大森山のジュディーと同胎。ロジックとペアだったが繁殖はなかった。
16年4月にミナが旭山動物園から移動、ロジックとペアになる。
18年5月11日にミナが4仔出産、7月11日から公開開始。仔狼は西郷隆盛の座右の銘「敬天愛人」にちなんで愛称がつけられた。富山系と旭山系で交配した仔が産まれて公開されたのはこれが初。
同年7月27日にアイ♀が、同31日にテン♀が死亡。アイの死因は不明、テンは頭部外傷。
同年11月16日にケイ♂が外傷により死亡。
19年2月27日に父親のロジックが肺腫瘍のため死亡。18年秋から精巣炎も患っていた。
同年11月6日に、円山動物園からショウが来園。
同年11月12日にジンが群馬サファリパークへ移動。
20年1月から、ショウの展示場馴致とミナとの同居を開始。
同年6月16日から母子とショウが合流し、親子展示準備開始。
同年6月23日から、家族での展示を開始。
同年12月12日、カエデとジュリを円山動物園(札幌)へ移動。
同年12月28日、ミナが急性胃拡張により死亡(
公式発表)。父と子供たちの4頭展示に。
23年8月20日、群馬サファリパークへ移動したジンが死亡(死因未公表)。ロジックとミナの血統は途絶える。
同年10月16日、ゼンが富山市ファミリーパークへ移動。将来的に富山で繁殖を目指すそう。
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シンリンは以上です。別亜種は折り畳みます。