今日ものんびり動物園

hanazoo.exblog.jp
ブログトップ

袂を分けた姉妹(2015/1/12)

2014年の冬、兄弟姉妹だけの繁殖期に突入した、多摩のタイリクオオカミたちの様子は今までお伝えして来た通りです。15年に入って早々に、大きな動きがありました。
1月3日のリロの様子を見ていて、その勢いに、またメスたちが怪我をするかもしれないと危惧していたことが的中しました。
この記事では1月12日に観察できたことと写真を並べます。

その前に起こった事項として、担当さんから伺った話を時系列に並べると…
【日付不明】リロ・チロ・メロが激しく争うように。どれか一頭を隔離しても、残った2頭が争う状態
【1月10日】チロが左目の下に大怪我。相手はリロ。
この日はチロとメロを隔離、放飼場にはリロと他のメンバー(ロイ、ロキ、ロト、セロ、ミロ)を出す

チロが10日に負った怪我は、左目の下から上顎を貫通するものでした。この日から怪我の具合が落ち着くまで、チロは室内療養に入ることに。現在、傷は塞がりましたが、顔には傷跡が残ったままです。


そして1月12日。放飼場を訪れると、展示されているメス個体はメロとミロしかいませんでした。
b0245634_11355112.jpg
メロも左目の下に傷が出来ています。マズル全体が腫れ上がっていて、痛々しくなっていました。激しい闘争があったと分かります。
この日、怪我をしているチロと、2位のリロが一頭ずつ別の部屋に隔離されていました。2頭とも、室内の一番奥にいる状態でしたので、写真は割愛。担当さんによると、無傷なのはリロだけだそうです。

さて、邪魔なメスたちがいなくなったメロが、放飼場でどう過ごしていたかというと…
b0245634_1147899.jpg
やはり繁殖期だからでしょうか、とにかく1位のロイにベタベタしまくっていました。ロイの表情を見ると、まんざらでもない感じに見えます。
b0245634_11482057.jpg
移動するロイの横に、ピッタリと寄り添うメロ。もう彼の伴侶になった気分なのかもしれません。
b0245634_11495179.jpg
一日の間に何度も見られた行動が、この逆マウント。この家族のメス個体がやるときは、構ってほしいときのようです。この時期だけに、交尾を迫っているようにも見えます(苦笑)ただ、ロイはこれを完全無視。
b0245634_11515220.jpg
メロの方から積極的に戯れついたり、鼻を寄せますが、ロイの方は決して目を合わせようとしません。ともすると、尾だけでなく鬣も逆立っていることが…。これは、権威の誇示をしてるのかな〜
b0245634_1153417.jpg
この状況は、一時期のリロとの関係性に似ています(参照記事)。相変わらず、ロイのメス個体に対する気持ちがよく分かりません。

続きは折り畳みます。






b0245634_11584755.jpg
メロがグイグイとロイに愛想を振りまくと、若干迷惑そうな顔をしていることもあれば
b0245634_11592519.jpg
自分からメロへ擦り寄って行くこともあり、どうにも移り気です。ただ昨年はマロを相手に頻繁に見られた交尾行動ですが、この日の時点までで、一度も目にしていません。と言うことは、残ってるメスは、ロイにとってそこまでいく個体ではなかったということかも。

b0245634_123837.jpg
メロは自分が最上位のメスになったことを自覚し、満喫しているように見えました。今までは垂れていた尾を、常に上げた状態で放飼場を闊歩。リロやチロへ反旗を翻したことからも、メロが繁殖期をきっかけにして、上位への欲に目覚めたことが窺えます。
b0245634_1252159.jpg
ぶりっ子しながら?ゴロゴロ〜。
b0245634_1262255.jpg
こうしていると、必ず誰かが股のニオイを嗅ぎにくるのですが…
b0245634_1263298.jpg
この日はセロでした。
今まであまり交流のなかった2頭ですが、遊び相手のリロがいなくなったセロはこの先、無邪気に愛想を振りまくメロとの仲が良くなっていきました。またそれがオスたちの火種になっていくのですが、その様子は後日。
b0245634_1293427.jpg
とにもかくにも、メロが放飼場で堂々とした姿を見せ、ロイに積極的にアピールする様子を見て驚きました。今までの彼女を見るに、群れの中間位で目立たず平和に過ごすことが最上、と考えている節がありましたが…。繁殖期で本能が駆り立てられたのもあるでしょうけど、「上位になりたい」欲は、どの個体にも等しくあるものなのですね。
by hana440 | 2015-06-16 12:18 | 多摩動物公園(オオカミ) | Comments(0)