11月8日の夜に、多摩の長老のひとり、コモンウォンバットのチューバッカ(オス)が亡くなりました(
公式発表)。
国内最高齢の29歳。ついこの前、このブログでも
長寿をお祝いしたばかりでした。大往生ですけれど…、彼にもう会えないのは本当に本当に淋しいです。
多摩には長老がたくさんいます。私はいつも、アジア園の果てにあるオオカミ舎へ行く道すがら、ご長寿たちの元気な顔を見て行くのが、多摩へ通うようになってからの習慣でした。チューバッカは順番でいくと、ちょうど真ん中にお会いするご長寿さんでした。
大抵はこうしてぐっすり寝ていることが多かったけれど…、寝顔を見るだけでも幸せにしてくれる存在でした。
寝藁とドンゴロスのあるところがお気に入りの寝床でしたけど、色々なところで寝ていた写真が残っています。これは穴掘りの途中で疲れちゃったのかな(^^)放飼場の隅っこで寝てました。
少し涼しくなってくると、奥の小屋に温熱ライト?がつけられて、こうしてくつろいでいました。まるい背中と、ぴょこんと出ている小さな耳が、また可愛らしかった。
ステージにある丸太と遊んでいて、途中で疲れてしまって、立ったままウトウト…としている場面が、いちばんたくさん見られたシーンだったかもしれません。ウトウト…としてからハッ!と起きてまた遊び始めたり、そのままふう〜っと寝入ってしまったり…日によって違いましたが、遊びたい気持ちと、眠気と戦っている横顔が、やんちゃな子供のようでとっても愛おしかったのです。
続きは折り畳みます。起きてるチューバッカ。
これは今年の年初の写真です。放飼場にあった色んな遊具たちとは永遠のライバルで、親友だったのかなと思っています。こうして可愛く、ときに激しく(笑)遊ぶ姿を、たくさんたくさん見せてくれました。
29歳を迎えてもこんなに元気で遊んでいたチューバッカが、突然亡くなるなんて思ってもみませんでした。
私が最後に会えたのは10月25日でした。寝ている時はあまり写真を撮らず、しばらく眺めて移動するのですが、この日はこの寝姿と寝藁の形が丸いのがとても可愛くて、思わずシャッターを切りました。
見ているときに少しだけ目を開けてくれましたが、また眠りの世界に入っていってしまいました。
このときにはきっと、お腹が痛かったんでしょうね…。ヒグマのミチさんのように療養期間が長かったら、少しずつ覚悟もできたのでしょうが…、チューバッカは本当に突然だったので、未だにショックが抜けません。
今日、献花に行ってきました。駅で花束を買って…、でもなんだか真っすぐチューバッカのところへ行くのがとても辛くて…。花束をかかえたまま、寝ているキントンさんを眺めたり、もちちゃんやアタルくんをぼーっと眺めたり、アヌーラ爺のトレーニングを最後まで見たり…お別れを言いに行く時間を伸ばし伸ばしにしている自分がいました。
チューバッカのお庭は、彼がいたときのそのまま、そこにありました。寝藁がチューバッカの形になっています。土のところにはチューバッカの掘ったあとや歩いたあと、そのまま。そこに主の気配がないのを見て、やっとチューバッカにはもう会えないんだ、と実感して、悲しくて淋しくて仕方がありませんでした。
今まであまり興味のなかったオセアニアの動物たちに興味を持ったのは、チューバッカのおかげです。本当にありがとう。長い間、お疲れさまでした…どうかゆっくり休んでね。