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今日ものんびり動物園

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偉大なる母・モロ 1

公式発表でもあった通り、8月12日、ロボ一家のアルファメス・モロ母ちゃんが亡くなりました。
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ロボ一家の精神的な要として、とても大切な存在だったモロ。ロボ一家をただ観察する立場である私にとっても、モロはとりわけ大好きな狼です。うまく纏まりませんが、この記事では彼女自身のことを綴ってみます。
写真は2012年夏頃からのものです。

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過去の写真を探してみると、いつも穏やかに微笑んでいる表情が多かったです。
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そして、カメラ目線の写真もたくさん残ってました。いつも放飼場前に着くと「あら、来たのね」と必ずこちらを見てくれたモロ母ちゃん。ロボ一家のところへ観察に通ってだいぶ経ちますから、おそらく私の顔を覚えてくれていたのだなと思います。
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家族の中では一番小柄でしたが、とても食いしん坊。キーパーズトークのときには、ホネっこが待ちきれない思いをここで訴えていました(笑)
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時には子供たちの食べ残しを集めて熱心に味わっていたり。亡くなる2、3日前まで、旺盛な食欲は変わらなかったそうです。

折り畳みます。とてもとても長くなりますがおつきあいください。





寝顔も可愛い母ちゃんでした。
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よくベロがちらっと出ていることが…これは、娘のメロに受け継がれています。
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最期もこんなふうに穏やかな表情だったのかな。
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ちょっと珍しい、きちんと遠吠えする母ちゃん。ここ2年ほどは一家での遠吠えが多かったですが、モロは寝そべったままなんとな〜く啼いてる状態のものばかりでした(苦笑)年もあるのでしょうけど、あまり熱心じゃなかったみたい。
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常に群れを見渡し、なるべく子供たちが穏やかに過ごせるよう気を配っていたモロ。彼女は群れの均衡を保つ上で欠かせない存在だったと思います。

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引っ越してからもアルファである威厳は変わらず、ロボと一緒に群れをまとめる様子が頼もしかったです。これから新しい場所で心機一転、家族の要としてどんな群れにしていくのか楽しみでした。
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新しい放飼場は土が多くて快適そうでした。嬉しそうにゴロゴロしていたところをパチリ♪
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5月11日のモロ。これが外に出ているモロを撮った最後の写真になってしまいました。新居になったのに、ほとんど外で過ごすことなく亡くなってしまったのが、本当に残念です。

このあと、初夏の陽気がやってきた5月下旬頃から、室内での静養に入ります。
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5月中旬頃から下顎の中に腫瘍ができているのが確認されるようになり、だんだんと症状が悪化。6月から完全に室内で過ごすようになりました。
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病気は骨肉腫という、大型犬に多い癌でした。進行も早いものだそうです。
外からもわかるような症状が出始めてから、私も心配になり、休日はできるだけモロのところへ通って、闘病の様子をツイッターでお伝えしてきました。ご存じない方のために以下、大まかなものを時系列にまとめてみました。写真は痛々しいので割愛します。

【5月下旬頃】腫瘍がハッキリとわかるようになる。室内静養に入るが、気温の低い日は群れと一緒に外で過ごすことも
【6月から】完全に室内静養に入る。下顎の腫瘍が大きく成長、口が閉じられない状態。このころから投薬を始めたそう
【6月中旬】サポーターズデイで症状の詳しい説明あり。左側を中心に下顎全体に腫瘍ができており、重要な場所でもあるので切除手術を躊躇しているとのこと。まだ投薬で様子見。細胞診はこの時点でまだしていない。モロ、食べにくいこともあってか少し痩せてきた。肉は細切れにして与えている(自力摂取)
【6月4〜5週目?】一度目の切除手術。外にはみ出た部分のみ切除。顎は温存
【7/6】再び腫瘍が成長している。下顎全体が黒ずんでブヨブヨして見える。筋肉が落ちたせいかかなり痩せており、意識もぼーっとしている感じ。お水をたくさん飲むが飲めていない。餌はまだ自力摂取
【7/13】この週に二回目の手術。腫瘍の大部分を切除、下顎は温存。細胞診の結果「骨肉腫」との診断。肺まで転移しており、かなり進行していることが判明。このあとは麻酔の負担が大きいため、経過観察に切り替え、モロの体力次第ということに。餌は缶詰のお肉になったが量が食べられず体力が減退しているとのこと
【7/15】zoo友さんより、群れをまとめたり、ホネっこに齧り付く姿が見れたと嬉しいお知らせ
【7/20】発症元の下顎の壊死が始まる。壊死部分は自然に落ちるのを待つそう。給餌は細かく切ったお肉を、割り箸で一つ一つ舌の付け根へ持っていくやり方に。下顎がなくなって餌が通りやすくなったため、体力が徐々に回復してきたとのこと
【7/27】壊死が進行して落ち、下顎の3分の2ほどがなくなる。舌は動かせる状態。同時に症状が悪化している目やにがとても酷く、見え難い様子だがモロ自身は食欲もあり、元気そう。跛行はなし
【8/4】壊死の進行は止まったよう。前週よりも明らかに元気、食欲も旺盛で目に光が戻っている。身体の動きがよりゆっくりになっている以外は元気そう。名前を呼ぶと反応、こちらを見てくれて、なんとか近くに来てくれる
【8/10】(zoo友さんより)目やにがより酷くなる。もう目が見えていないのではと担当さん談
【8/11】(zoo友さんより)夜、ふらついて階段から転倒。その後、起き上がって通常通りの様子に戻ったため、家族を収容してキーパーさんが退勤
【8/12】朝、担当さんが獣舎に行ったところ、モロが亡くなっているのを確認

亡くなる2、3日まえから急に食欲がなくなり、足腰のふらつきが出始めたそうです。元気がなくなってから亡くなるまでがとても短いです…懸命に生きようとした、モロの命の強さを感じました。
私自身は8/4の夜に会ったのが最後でした。このときはまだ元気で、私の呼び声に何度も応えてくれたこと、私を見つめる目に強い光を感じたことに安心し、帰宅しました。次の週は記録的な酷暑の日で、暑さに負けてしまったことが悔やまれます。
しつこく質問してもいつも丁寧に答えてくださった担当さん、モロの様子をお知らせくださったzoo友の皆さんには心からお礼を申し上げます。

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担当さんも何度も仰っていましたが、亡くなるときにそばにロボや子供たちがいたことが、本当に救いです。家族に囲まれて天国へ召されたこと、モロもきっと幸せだったと思います。
モロには大切なことをたくさんたくさん、教えてもらいました。心から尊敬する存在の狼でした。いち来園者がこう言うのも烏滸がましいかもしれませんが、私にもなんとなく、モロから暖かい心遣いをお裾分けしてもらっていたと思います。
モロ、辛い病気に耐えて、本当によく頑張ったね。あなたは最後まで強く美しい狼でした。ありがとう。感謝してもしきれません。いつまでも、あなたのことが大好きです。

モロ母ちゃんの写真を探していたらとても一つには載せきれなくなってしまったので、次の記事ではロボや子供たちとの関係について纏めてみようと思います。
by hana440 | 2013-08-24 20:37 | 多摩動物公園(オオカミ) | Comments(0)